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“You’ll never walk alone”

3月11日、未曾有の災難が東日本を襲った。テレビ画面に映し出された津波の猛威はあまりにも激しく、それだけに現実の事とも思われず、ただただ呆然と眺めていることしかできなかった。おまえたち人間の力など自然の前では無力なのだよ、と見せつけられているかのようであった。

文明は、自然の「挑戦」に対して人間が「応戦」することで発達してきた。日本の文明も、台風や地震、津波という幾多の災害を乗り越えて発達してきた。その子孫である私たちである。何が何でもこの災厄を乗り越えて、新しい日本をもう一つ造るくらいのつもりで取り組まなければなるない。

まずは被災地の方々の生活を立て直し、原発の放射能を止めて制御することであることは間違いない。すべての英知と経済力を結集してこれを達成しなければならない。

被災地の立て直しには、善意と励ましが必要であることは論を待たない。今、多くの励ましが世界中から寄せられている。その中で私が再認識したのが「歌の力」である。

3月15日、インテルに移籍して間もない長友選手がバイエルン・ミュンヘンとの試合で逆転決勝点にからむ活躍をした。試合後長友は

「どんなに離れていても心は一つ。一人じゃない。みんながいる! みんなで乗り越えよう! You’ll never walk alone」と書いた日の丸を掲げた。“You’ll never walk alone”は長友が日本で所属していたFC東京の応援歌である。その時である。敵地バイエルンの満場のサポーターが“You’ll never walk alone”を大合唱したのである。

When you walk through a storm    (嵐の中をすすむときは)
Hold your head up high         (頭を高くして)
And don't be afraid of the dark.    (暗闇を恐れてはならない)

At the end of the storm        (嵐の向こうでは)
There's a golden sky           (金色の太陽が輝き)
And the sweet, silver song of a lark. (ひばりの美しいさえずりが聞こえる)

Walk on through the wind       (嵐の中を歩きなさい)
Walk on through the rain       (雨の中を歩きなさい)
Though your dreams be tossed and blown. (夢破れることがあったとしても)

Walk on, walk on            (歩き続けなさい)
with hope in your hearts       (希望を胸に抱きつつ)
And you'll never walk alone     (あなたは一人じゃない)
You'll never walk alone.        (そう、あなたは一人じゃない)

私は涙がでてしかたがなかった。

私がこの歌に出会ったのは高校時代。ボーカルエンターテーナーのペリー・コモが日本でのコンサートで歌った。確かコンサートのラストを飾った歌だったと記憶している。単語も平易なので意味も理解でき、たいへんに感動したものであった。ミュージカルファンの私はミュージカル「回転木馬」のラストソングであることを知り、ビデオを購入したりもした。流しのジャズシンガーにリクエストしたこともある。本当に大好きな曲なのである。しかし、こういう場面で聞くとは思わなかった。敵地サポーターから日本に届けとばかりに歌われた絶叫のような歌声は今も耳朶を離れない。

この歌だけではない。世界中が日本を心配し応援してくれている。期待に応えなければならない。そして他国に恩返しできる日本をみんなで造ろう!

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