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塾の話

塾について書く。

私は塾を頭から否定はしない。

学校の授業では物足りなかったりする生徒が、目的を持って通うことはいいことだと思う。

しかし、学校での学習をやり切らないで塾へ通う生徒には、伸びない生徒が多い様に思う。

塾は学校の授業の予習復習の補助をしてくれるわけではない。予習復習の時間を、塾に通って他の学習に当てるのだから、どちらも中途半端になりやすいのである。自宅学習をする習慣が身についていない生徒が、成績が伸びないからといって塾に通っても、伸びない。そんなことを何度も指摘してきた。それが塾側に伝わって、恨まれたこともある。

「それでも塾に入れは何か伸びるのではないか」と思うのが親心である。
受験生の親となればなおさらである。

ある高校2年生の話。進学校といわれる学校に入学。成績は中位。スポーツ系の部活動に熱心になり、受験勉強のスタートは遅れた。誘われて、夏休みにT塾の無料夏季特別講習に短期間参加してみた程度。

そんな彼に、T塾から模試のお誘い。センター試験レベルの模試を受けたが、できるはずもない。保護者面談を奨められ、保護者と本人と塾長の3者の面談を。

「このままでは志望校は合格できません。この模試でわかったでしょう」
「通っていらっしゃる学校の指導体制はダメですよ。だから他校に追いつかれてる」
「うちのカリキュラムで必ず伸びますよ」

有名な塾なので考えてもいいが、家計は楽ではない。「料金は?」と聞いてみた。

「1講座いくら」の返事。ああ、現代文、古典、漢文、日本史、世界史、数学Ⅰなどひとつづつがその値段なら高くはない。そりゃそうだ。ビデオを見るんだから人件費は抑えられるはずだ。なるほど良心的、と思ったのもつかの間。一科目のなかが細かい講座に分割されていることが説明された。
「結局、受験科目すべてを受講するといくらになるんですか?」との問いに
「100万円!」
驚く二人に、続けて「パックで受講すれば安くなる」との説明。それでも70万円が必要とのこと。

無料で釣って、脅して、いったん高額料金を示して、その後少し安くして安心させる。
「これって詐欺の手口と同じでは」と腹が立った(実は通っている学校を批判されてすでに腹は立っていたらしい)ので、断って帰ったということである。

彼はその後、親に受験に必要な参考書等をすべて購入してもらい、部活引退後、長期の休みも毎日学校に通い、分からないところはすべて教師に質問して解決し、模試は学校で受ける模試を活用することで、学習を進めた。センター試験で目標点数を大幅に上回り、志望校に合格した。

今の例にもあったように、塾に中には、生徒の不安を煽るために学校の指導体制を批判する塾がある。これはまったくもってけしからんと思う。うそを交えて「あの学校の体制では伸びませんよ」というのである。

さらに我慢ならないのは、夏休みのまだ力が付ききっていない時期に、志望校を変更させる塾があることである。確実に合格する学校に変更させるのである。その生徒の人生などどうでもよく、実績をあげることしか考えていないのではないか。

塾について、腹に据えかねることが続いたので、普段考えていることをまとめて書き連ねてみた。

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